Hands-on Trainingの開催

2022-01-27 宮良光一郎・業務調整員

耐震化技術の普及
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  • 教材・普及プログラム

内務文化省文化局(DOC)は11月3日から4日の2日間にわたり、県の技術者および施工者(職長クラス)を招いてWandgue県のDangchu村でHands-on Trainingを実施しました。トレーニングの目的は、既存の建物(版築造)に耐震化施工を実際に行い、材料、施工方法、施工留意点を学んでもらうことです。今回はメッシュとモルタルによる耐震化施工です。現地で調達可能な低コストの材料を用いた施工方法です。既存土壁を強度の高い材料(金網モルタル層)で内外から挟み込むことで壁の剛性を高めることができます。県の技術者は先月行ったTraining of Trainers(TOT)にも参加した4名が出席しました。施工者は、現場で指揮を執っている熟練のCarpenter(大工)とmason(組積工)の16名で総勢20名が参加しました。参加者は耐震改修工事には馴染みが無く、DOCのカウンターパートが手順を踏んで教えてゆきます。メッシュの重ね方、重ね幅、外壁内壁のメッシュをつなぐアンカーボルトなど実際に体験しながら学びます。日本側研究者とはテレビ電話でつなぎ、現場の様子を伝え、アドバイスをもらいました。初日はもたつきもありましたが、2日目には熟練者の要領をつかんだ作業も見られ、伝えるべきことを学んでもらえたと思います。このトレーニングにはDOCの映像班も同行しており、施工状況と施工の要点が記録され、今後は教育資料として生かされる予定です。

 

写真:メッシュ貼りの様子(左)、内外のアンカーをつなぐ様子(右)

写真提供は文化局

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