内務文化省文化局で技術セミナーを開催

2021-07-02 宮良光一郎・業務調整員

その他
  • 教育

内務文化省文化局(DOC)で技術セミナーが5月7日に開催されました。タイトルは「 Seismic Vulnerability Assessment and Possible Strengthening Strategies for Traditional Bhutanese Rammed Earth Residential Houses(訳:ブータンの伝統的な版築建築の地震脆弱性評価と可能な強化戦略)」で講演者は Dr. Phuntshoさんでした。Phuntshoさんは今年の3月に名古屋市立大大学院芸術工学研究科で博士号の学位を取得し、所属先の文化局に戻ったばかりです。日本での研究成果を、文化局の同僚へ発表し、知見を共有する機会となりました。

プンツォさんは発表で次のように述べています。この研究では、版築造の基本的な性状を調べ、適切な耐震化方法を実験と解析を用いて導き出しています。実験では、要素試験、部材の補強効果の試験、実大建物での試験、を順次行い、耐震化方法を実証しました。実験結果は有限要素法解析と対比して、この解析方法の有効性も検証しました。既存建物の耐震化でも、新築建物の耐震化でも有効性が確認されました。本研究で導き出された脆弱性曲線は建物の潜在的な損傷予測にも利用できます。

参加者からは補強効果(強度向上量)の質問があり、Phuntshoさんとの闊達な意見交換がありました。

 

     

写真:講演するDr.Phuntsho(左)とセミナーの様子(右) 写真提供:文化局(DOC)

関連記事